和菓子
味菓町しばらく
小野酒造店から車で約30分。
閑静な住宅街の中にある、トレーラーハウスのかわいい店舗、長野県上伊那郡箕輪町に昨年2024年8月にオープンした和菓子屋『味菓町しばらく』さんへおじゃましてきました!
店主で和菓子職人の雅晃さんと綾子さん夫妻。お二人の柔らかい雰囲気が居心地の良さと安心感を与えてくれるお店です。
伊那市出身の雅晃さん。学生時代に何気なく始めた和菓子屋でのアルバイトから和菓子職人を志すことに。
大学卒業後は滋賀県の和菓子屋での住み込みの修業を経て県内の菓子店へ就職。約20年間の経験を積み、「自分が納得できるものを作りたい」という思いから開業を決意したそうです。(近隣地域で和菓子の新規開業は数十年ぶりです!)
看板商品は店名と同じ名前を冠した「炙り塩どら焼き 暫(しばらく)」。粒あんやみたらし、黒蜜きな粉から選べる串団子「ずく餅」。そして今回取材させていただくきっかけとなった「酒万十 味菓ボウズ」です。
なんと!看板商品全てに夜明け前の製品が使用されています。
「炙り塩どら焼き 暫」の皮には、隠し味として風味豊かな「夜明け前 辰の吟」。「ずく餅」のみたらしは、小野酒造店の麹を使って作ったしょうゆ麹が使われています。しょうゆ麹を使う事でコクや深みが増す効果があるそうです!
「酒万十 味菓ボウズ」の皮には夜明け前の酒粕が使用されています。
地元の酒屋さんから「夜明け前」を紹介され、酒粕を試食。味わいの豊潤さに驚き、酒まんじゅうに使用することを即決したそうです。
酒粕を活かす為に、相性のいい粉を探し、食感にこだわり、試行錯誤の末誕生したのが「酒万十 味菓ボウズ」。
しばらくさんの酒まんじゅうには、他の酒まんじゅうでは物足りなく感じるような分量の酒粕が使われています。
食べた後に感じる、酒粕の風味やフルーティな香りを邪魔しないよう、ひと手間かけた皮むきあんを使用。酒粕が主役になるように工夫されています。
酒粕やお酒が苦手な人には敬遠されがちな酒まんじゅうですが、一度買うとリピーターになる方が多く、大量買いしてくださるお客様もいるほどの人気商品。
お店には、「本当に美味しい物を味わうなら、出来たてに勝るものはない」という雅晃さんの思いから、あらかじめ作っておいた物ではなく、あえて日持ちしないラインナップが揃っています。
賞味期限が購入から30分という最中から、ほとんどの商品の賞味期限は1〜2日。ショーケースには、買ったその日に味わってもらいたい、というこだわりの和菓子が並ぶ。
店頭に並ぶ商品のほとんどを、当日の朝から仕込んでいるので、タイミングが合えば蒸かしたての酒まんじゅうに会えるかも!
売り場の横に工房が併設されており、お買い物をしながら和菓子を作っている様子を間近で見られるのも魅力。
取材中も工房からは、酒まんじゅうを蒸かしている芳ばしい香りが…
出来たてを特別に味見させていただいた取材班。
酒粕の芳醇な風味と甘すぎない餡の絶妙なハーモニーに思わず、「旨い‼」と口走ってしまうパンチの効いた逸品。鼻に抜ける芳ばしい香りと、寒い日には堪らないアツアツの蒸かしたて酒まんじゅうは、まさに五感で楽しめる和菓子でした。
しばらくいてもらっても良し。しばらくぶりに来ても良し。
地元の人たちに美味しい和菓子を味わってほしい!
気軽に色々な形で使ってもらえるお店を目指し命名した『味菓町しばらく』という店名にも店主の地元愛が溢れている。
旬のものを大切にしたい
旬のものを旬な時に食べてほしい
定番商品の他に、季節やイベントごとの上生菓子も揃っています。
季節商品はインスタグラムを随時更新しているので、お出かけ前に情報をご確認ください!
心を込めて1つずつ丁寧に作られる和菓子は、どこか懐かしくも新しい。
優しい味わいの中に、夜明け前の存在を感じていただけると嬉しいです。
店舗情報
味菓町(ミッカマチ) しばらく google map |
【ジャンル】 和菓子 |
【営業時間】 9:00~17:30 |
【定 休 日】 日曜・月曜 |
【住 所】 〒399-4603 長野県上伊那郡箕輪町三日町1092-9 |
【電話番号】 0265-75-0205 |
【駐車場】 店舗入り口正面3台分 |
※テイクアウトのみ |