「山﨑精一商店」
親子二代で支えあい
酒通に愛される 頼れる街の酒屋さんがそこにある。
国宝松本城を始め、上高地や北アルプスを擁し、観光地として名高い都市 松本。
最近では「三ガク都」(山岳のまち・音楽のまち・学問のまち)に加えて「BARのまち」としても知られるようになってきた。
そんな松本市街地の喧噪から離れ、浅間温泉へと続くやまびこ道路沿いに佇むのが
1934年創業、現在の店主で三代目となる老舗の酒販店 「山﨑精一商店」だ。
入店前にまず目を引くのは、建物正面に大きく描かれた壁画。
ワインの樽を楽しそうに囲む姿が
これから店内で出会う酒やワインを連想させ、入る前からワクワクしてしまう。
実はこの壁画には秘密がある。
ワインを楽しむ人々の中に、先代店主が紛れ込んでいるのだ!
来店したらぜひ確認してもらいたい、遊びごころ溢れるお出迎えが待っている。
圧倒的な品揃えの店内。
ここでは県内の地酒を中心に、近隣では入手の難しい県外の有名銘柄の日本酒も購入することが出来る。
ワインは海外・国内問わず、他店ではお目にかかれないような希少な1本と出会える事が魅力だ。
興味をそそられる、輸入ビールやリキュール、シャンパンなども豊富に取り揃えられている。
山崎精一商店、自慢のワインセラー。重厚な扉の奥に待つのは、ワイン好きにはたまらない極上の品々。
仕入れた日本酒やワインは全て、その酒に合わせた最適な温度で管理されている。
店舗外の倉庫も冷蔵管理されている徹底ぶりだ。
「こだわりは20年近く銘柄を増やしていない事」そう話す店主の山﨑さん。
ソムリエの資格を持ち、休日は国内のワイナリーや酒蔵の見学にも足を運ぶと言う。
「直接行くことでそのワイナリーや蔵元の裏側まで分かる。実際に目にした情報がお客様に喜ばれるのは、身近に感じることが出来るからかな」と微笑む。
山崎さんが子供の頃は業務用の専門店だった。小さい頃から店を手伝い、御用聞きに回っていたそう。
先代から教えられた、「一軒一軒のお客様を大切に」その思いは酒販店になった今も引き継がれている。
小野酒造店との取引を始めたのは約32年前。
以来、「頼母鶴(たのもつる)」から「夜明け前」へ、扱う商品は変わったが
「蔵元と一緒に育っていく」その思いに支えられ長きに渡りお付き合いは続いている。
「松本呼友会」(日本酒の会、現在99回目まで開催)
「ワインビギナーさんのためのワイン講座」などのイベントは
酒を思い、人を大切にする 店主の熱い思いが人気の秘訣なのだろう。
取材班の質問に一つ一つ丁寧に答えてくれる真摯な姿勢と地酒に対する深い思い、豊富な知識に時間を忘れ聞き入ってしまう。
店頭にはオリジナルのセット商品も提案されている。酒販店の強みを活かした人気商品の一つだ。
「コミュニケーションが何よりも大事」と話す店主は、訪れるお客様や蔵元との会話を大切にしている。
「お酒に詳しくないお客様も来る。プレゼントを探して来店されるお客様もいる。相談に乗っているうちにそのお客様に合った酒が見えてくる」
親身になって相談に乗ってもらえる安心感と信頼感。リピーターが多いのも頷ける。
また、それに見合った品揃えが人を呼ぶのだろう。
店を彩る女性陣もソムリエの資格を持っている。
女性ならではの的確なアドバイスが嬉しい。
次世代を担う娘の祥乃さんはホームページやSNSなどにも積極的に取り組んでいる。
ネットへの発信は、一度来てくれたお客様を大切にすることが前提にあるという。
いいお酒、いいワインを勉強して、自分の信じた酒を薦める。プロ意識は着実に受け継がれてゆく。
温かみが伝わるオリジナルのメッセージカード、
店内ポップや手書きの定期発行チラシもすべて彼女の手作りだ。
子連れのお客様に配慮したキッズコーナーなど、細かい所までおもてなしの心遣いが行き届いている。
気兼ねなく相談が出来る気さくな雰囲気と、
開放感のある、明るい店内には酒のプロフェッショナルたちが待っている。
親から娘へ、受け継がれる思いは
“お客様にワクワクしてもらえる店に!”
一丸となって進むその先に きらめく笑顔と絆が見えた。
店舗情報
山﨑精一商店 google map 山﨑精一商店 公式サイト |
【ジャンル】 酒販店 |
【営業時間】9:00~19:00 |
【定休日】火曜日・第三水曜日 |
【住所】〒390-0803 長野県松本市元町1-8-17 |
【駐車場情報】 あり 10台(道向かい) |
【アクセス】松本ICから車で20分 |
【電話番号】0263-32-0020 |